東京から日帰りでいける距離のお寺はたくさんあり、中でも庶民向けのお寺の人気が高いようです。
東京都内では巣鴨とげ抜き地蔵、目黒のお不動様、葛飾柴又の帝釈天、浅草の浅草寺などが有名ですね。
いずれも現世利益が得られる宗教である、密教とのかかわりが深いように感じられます。
浅草寺は以前天台宗だったこともあり、お守りや建物などに天台密教の名残があります。
不動明王・帝釈天なども密教系の宗派で本尊にされ、来世ではなく今生きている体にご加護をくれると信じられています。
千葉県には日蓮宗大本山の誕生寺があります。日蓮の誕生した地に建てられたお寺ですね。
千葉の鴨川市には日蓮に関した史跡・聖地がたくさん残っています。
聖徳太子が開基の神野寺も千葉にあり、こちらはいま真言宗智山派だそうです。
古い歴史を持つお寺が比較的新しい宗派に変わっているケースはなかなか興味深く感じます。
千葉にもありますが、埼玉などにも慈覚大師円仁の建てた古刹があります。
東北のあたりでも紹介しましたが、この最澄の直弟子である円仁は最澄が唐から持って帰ってきた密教などを広めた僧です。
多摩地区といえば高尾山を筆頭に、高幡不動や日野石田寺、武蔵国分寺跡など、交通の便がいいお寺がたくさんありますね。
井の頭弁才天もお寺といっていいのか少し迷いますが、水と芸能にご利益がある神様ですから参拝者の方は今も多いようです。
神奈川県なら鎌倉の大仏は外せませんね。
メジャーな王道観光地ではありますが、京都観光で清水寺に参るのと同じです。
鎌倉周辺にも多くの古刹・名刹があり、北鎌倉駅を降りたら直ぐにある円覚寺、鎌倉の花の寺明月院、鎌倉大仏の隣町にある長谷寺も見ものです。
全国にたくさんある長谷寺ですが、鎌倉の長谷寺は独立した宗派で誰でも気軽にお参りできます。
関東のお寺は古刹から比較的新しい名寺まで本当にたくさんありますが、大切に地元民の手で守られてきたお寺が多く残っているような印象を受けました。