北海道の古寺名刹の特色

北海道の古寺名刹:天融寺

北海道恵庭市にある真宗大谷派の寺院。
画像はWikipediaより。

北海道にお寺が初めてできたのは他の地域に比べて新しいものが多いですが、最古と伝わるお寺はなんと1100年ほどになるといわれています。
そういう特殊なお寺以外では、昔の北海道はアイヌの民が生きる別の国で、江戸時代初期にようやく海を渡って定住する本州人が増えだしたことが大きな特徴となっています。

少し説明すると、江戸時代のお寺は自治体の役場として機能していました。
子供が生まれたら家の現在の人数報告にお参りする、結婚するときは両家のつながりをお寺が記録しておく、亡くなった時は何月何日にどうして亡くなったかを過去帳と呼ばれる書類に記入するのがお寺の大きな役割でした。
そのためもあって、お坊さんは偉い人というポジションが確立されていました。

明治時代になってこれらの仕事を国が一括で管理することになってから、現在のお葬式のときにお経を読むのがお坊さんというポジションになってしまいました。

北海道でも古めのお寺は移民してきた本州人の戸籍管理の役割も担いつつ、何かあったときの相談所などにも利用されていたため、現在もしっかり残っています。
明治維新の前後にいくつか建てられたお寺は函館の戦争で亡くなった方の慰霊や、植民地として機能し始めた北海道の住民の管理に使われました。

函館の戦争で亡くなったといえば、元新撰組副長の土方歳三が有名です。
津軽海峡に近い函館のお寺には、東京都にあるお墓と別の慰霊碑が建てられ、いまも壮絶な最期を遂げた魂を弔っています。

北海道のお寺は逆に、他の地域よりずっと歴史を感じさせやすい名刹だといえるのかもしれませんね。
観光地としてさまざまな取り組みをしていますが、地元の方もルーツや歴史をたどれる北海道のお寺を巡ってみてはいかがでしょうか。

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