四国の古寺名刹 お遍路八十八箇所参り

四国のお寺参りといえばお遍路さんでしょう。
四国八十八箇所霊場めぐりが今注目されているのは、ちょうど開創1200周年記念のイベントや特別法要などが行われているからです。
因みにお遍路さんの出発点であり終着点でもある高野山は平成27年に開山1200周年で大法要が予定されています。

八十八箇所は徳島県から始まります。
徳島県だけで23ヶ寺あり、一括して発心の道場と呼ばれています。
発心とは、いま生きている身のまま仏に成り(成仏)、宇宙の理そのものである大日如来との縁を深めようという心を起こすことと説明すればわかりやすいかもしれません。
ただのパワースポットめぐりや個人的な願いだけでなく、全ての生き物のつながりや縁に気づく旅を始める最初のコーナーです。

次に高知県の15ヶ寺、修業の道場を回ります。
室戸岬の突端、弘法大師が虚空蔵菩薩求聞持法によって悟りを開いたという洞窟近くのお寺や、四国最南端、台風中継などでおなじみの足摺岬の突端にあるお寺など難所が多いようです。
徒歩では大変なので車でのお参りがオススメですが、今は路線バスなども出ていますし、下見としてパッケージツアーなども利用されると良いでしょう。

愛媛県のお寺は25ヶ寺、こちらは菩提の道場と呼ばれます。
般若心経などにも登場する菩提は、仏陀として目覚めるという意味です。
高知県の修行のコーナーで得たものを、この愛媛県のお寺めぐりで目覚めさせるコーナーになっています。
愛媛県(伊予)の第一番霊場観自在寺は不思議なことに、大日如来を本尊としている真言宗開祖の弘法大師が「南無阿弥陀仏(阿弥陀如来に帰依したてまつる)」と彫ったと伝わる霊木があるそうです。

いよいよクライマックスの香川県のお寺は涅槃の道場と呼ばれる22ヶ寺です。
悟りを極め、もう輪廻転生の苦しみを味わうことのない魂に磨きあげられた状態が涅槃です。
開祖の弘法大師が生まれた地だけあって、香川のお寺は特に立派なものが多いようです。
特に第七十五番の善通寺は別名を誕生院といい、空海の実家があった場所として知られています。
後に母親や従兄弟、甥など、一族の男性が多数真言僧になりましたから、このお寺で寄り合いのようなこともしていたのではないかと想像してしまいます。
最後の第八十八番目、大窪寺にお参りした後は、お遍路さんの必須アイテム金剛杖を奉納して、毎年春と夏に行われる護摩供でお焚き上げしてもらうのが慣わしになっています。

杖を橋の上でついてはいけないとか、お接待と呼ばれるおもてなしを断ってはいけないとか、ほかのお遍路さんに会ったときは会釈をするとか、一応いろいろと礼儀作法があります。
お互いに快くお参りできるよう、出発前に四国の観光協会など公式なサイトで作法を確認してから参りましょう。

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